三十路を迎える手前の仕事中のある時、
『声と身体と心の一体感が人を前に進ませてくれる』
という発想が突如降りてきたことをきっかけに、
それまで全く考えてもみなかったボディワークの
世界に入り込んだ私。
その中でまず驚いたことのひとつが、
これまで当たり前にやってきた動きや姿勢や呼吸などが、
実はけっこうがんばっていたり無理したりしていた
ということでした。
そして、そうした当たり前に行ってきたことの積み重ねが、
徐々に自分自身に負担をかけていたんです。
自分をツラくさせていたのが当の本人だったなんて、
衝撃でした(^^;)。
今は施術やレッスンを提供する側に立たせてもらってますが、
そうなった今でもふとした瞬間にどこか力を入れていたりする
自分に気づくことがあります。
そして、大概こういう時は思考過多な状態なんです。
「心ここにあらず」ならぬ「身体ここにあらず」ですね(^^;)。
身体を使っていながら、身体が「今ここ」にいないなんて、
冷静に見てみたら変なことだと思いませんか?
クライアントさんに色々と動いていただくことがあります。
そこでやっていただく動作は日常生活の中でよく行うもので、
身体本来の構造や自然の摂理に沿った動き方をお伝えしています。
それは、その人本来の一番ラクな動き方です。
で、クライアントさんは本来のラクな身体を
取り戻すためにセッションに来てくださっていますし、
実際にこれまでの動きよりもラクだと実感されていて、
ラクに動けるようになりたいんです。
なのに、これがしばらくはこれまでの無理してきた
パターンを選びがちなんです(^^;)。
かく言う私も以前そうだったように(笑)。
なぜなかなかできないかと言うと、
これまで自分がやってきた動作の方が慣れていて、
何も考えずにできるほど染み込んでいるからです。
いちいち考えながら動いてなんていられませんからね(^^;)。
そして、これまでの動作の方が“当たり前”なので、
本来のラクな動きを選択する前に慣れた方を
選択しやすくなっているんですね。
自分でも気づかぬ内に思考過多状態になっているんです。
施術を通してラクな身体の状態を体感していただくことは、
これまで抱えてきた“当たり前”を外すためには
かなり有効です。
また、「はじ⇔ハリ」の観点をお伝えすると、
これまでの“当たり前”が本来の状態から
ズレていることに気づきやすくなります。
長年染み付いてきたものですから、
ふと気づくとこれまでの無理した方を
選択することはある意味自然なことです。
だからこそ、無理していることに気づいた時に
ラクな状態に戻れる自分であれば、
身体は「今ここ」にいることができて、
心も声も「今ここ」にいられると私は感じています。
あなたは「身体ここにあらず」になってませんか?
※こんなに疲れてしまう前に「今ここ」の身体を取り戻したいですね〜。
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