エクササイズの本質から外れ、自ら身体も声も呼吸も硬くしてしまう“罠”

今、私たちの周りには

声・身体・心にまつわる

メソッドやテクニックが

たくさんあり、

それらを実践するための

エクササイズも星の数ほど

ありますよね。

 

今このブログを読んでいるあなたは、

声・身体・心への関心が高いでしょうから、

現在何かしらのメソッドやテクニックに

取り組んでいるのではないでしょうか?

 

さて、そんなメソッドやテクニックに

関わるエクササイズで時折指定されるものに、

「時間」や「回数」があります。

 

きっとあなたは、その指定された

「時間」や「回数」を

キッチリ守ろうとしませんか?

 

もちろん「時間」や「回数」自体は、

そのエクササイズを伝えている方の

意図に基づいて指定されているので、

教わる側がキッチリ守ろうとするのは

至極自然なことだと思います。

 

ですが、エクササイズを実践していて、

もしどこか無理している感じがしたり、

身体が緊張していることに気付いたりしたら、

そのサインを見逃さないことが大事です。

 

というのも、そういう時のあなたは、

よりよい状態を目指してエクササイズに

取り組んでいるはずなのに、

その目的や意図を体感することよりも

「時間」と「回数」を守ることに懸命に

なってしまっている可能性が大です。

 

すると、せっかくエクササイズを取り組んでも、

なかなか効果を感じられなかったり、

取り組む意味を見失ったり、

ということにもつながりやすくなります。

 

これはエクササイズに取り組む上で

私たちが自らを翻弄してしまう“罠”だと

私は感じています。

 

例えば、呼吸に関して時折見かけるものに、

「◯秒吸って、◯秒息を止めて、◯秒吐く」

という指示がありますよね。

 

すると、その秒数を守ろうとするがあまりに、

硬く緊張に満ちた呼吸になっている人を

目の当たりにすることが少なくありません。

※実際私自身も昔はそうでしたが……(^^;)。

 

そのエクササイズを教えている方は、

より豊かでラクな呼吸へと導いているはずですし、

その方自身は実際指定した時間で豊かでラクな

呼吸ができるはずです。

 

ですが、「時間」や「回数」はあくまでも

目安として設定されているものだと

私は思うのです。

 

それらよりも大切なのは、

そのエクササイズを1回1回に丁寧に、

本質を捉えながら行うこと

ではないでしょうか?

 

「声の調律」ロルフィング®

セッションを進める中で、

セルフワークとして日々できる動きや

呼吸や声のワークをお伝えしていると、

「これは1日何回やればいいですか?」

「どのくらいの時間行わないといけませんか?」

といった質問をよく受けます。

 

そして、そうした質問に私が、

「時間も回数も決まっていませんよ〜。

1回1回、質を大切に丁寧に行ってください。

満足したり疲れたり飽きたりしたら、

その時点ですぐに止めてよいです」

とお答えすると、ほとんどの方が

「?」という表情をされるんです(笑)。

 

これは日本人の気質もあるのかもしれません。

それに、「時間」や「回数」を達成した

感覚自体も悪いものではありません。

 

ただ、せっかく向上心を持って取り組んでいる

エクササイズです。

『それを自分は何のために行っているのか』

という本質をしっかり抑えていきたいものですね(^^)。

 

 

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