今回は、声の質感について数年前に観たライヴでの
体験談を中心に書いていきます。
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そのライヴは、私が20代のサラリーマン時代から
お付き合いさせてもらっている方のワンマン・ライヴで、
私自身、彼のワンマンを観たのはかなり久々でした。
今やベテランとなった彼の歌の上手さは言わずもがな。
20代に初めて観た時から持ち味であるパワフルな
ヴォーカル・スタイルはますます磨きがかかっていました。
そんな彼の歌を久しぶりに生で堪能し、
とても楽しい時間を過ごすことができたのですが、
ライヴ中にひとつ残念な出来事が……(^^;)。
それは、ライヴも後半のことでした。
これから歌おうという楽曲のエピソードを彼が語り、
「よければみなさんにも一緒に歌ってほしいので」
ということで、その曲のサビ部分が書かれた紙が
会場中に配られたんです。
で、軽く何度かサビを繰り返し流して練習してから、
曲がスタートしました。
そして、いよいよサビが始まり、
私含め観ている人達も一緒に歌い出したのです。
といっても、全員がいきなり大声で歌うわけもなく、
勇壮かつメロディアスで比較的スローな楽曲だったからか、
多くの方は最初はかなり遠慮がちに小声で歌っていたんです。
私は会場の後ろ側で立っていて、
そんな様子を観ながら一緒に歌っていたんですね。
すると、飛び抜けてデカい歌声が私の左斜め前から
聴こえてきたんです!
で、その男性の方に目を向けてみたんです。
すると、その表情や立ち姿は自信に満ち溢れていて、
本当に楽しんで歌っているのがよくわかりました。
歌い方からみて、何かしら声楽のバックグラウンドが
あるであろうことは容易に想像つきました。
ただ、いかんせんその男性の声質が
とにかく硬かったんです……(^^;)。
もぉ〜、ザブングルの加藤さんに出てきてもらって
「カッチカチやで!」
って言ってほしい!と思ったくらい(笑)。
※このギャグがわからない方は、「カッチカチやで」で検索すればすぐ見つかりますw。
その男性の声にはまろやかさや豊かな響きは皆無で、
耳に声のアタックばかりが残るという……。
スタイルは声楽だったんですが、ただただ音量だけがデカく、
その歌声はステージにいる主役や観ている人達の存在を
無視していて、完全に浮いていました。
確かに、
『それだけのボリュームが出るってすごいなー』
とは思いました。
おそらく、それだけの鍛錬もなさっている方
だったのだと思います。
ですが、少なくともその場所では、
その方にはそれだけのボリュームで
歌うことは求められておらず、
しかも、その歌声の質感はその場に
全く溶け込んでいませんでした。
何せ、その時のライヴはポップスでしたからね(^^;)。
「声の調律」のセッションを提供する中で、
『声はまず質感(トーン)ありき!』
ということを常々お伝えしている私にとっては、
この時の体験は改めて、声の質感の大切さを
実感できた時間となりました。
例え大きな声が出せたとしても、
その声がその場面に適した質感が伴っておらず、
その場面を逸脱するボリュームであったとしたら、
その声を耳にした人に心地よく届くことはありません。
その歌や話がどれだけ素晴らしかったとしても、です。
もし、あなたが自分の歌声や話し声について、
「硬い」ということを言われたことがあったり、
自分自身でそういう自覚があったりするなら、
この機会に声の質感について見つめ直してみては?
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「声の調律」では、あなたの身体を施術やレッスンで
整えていくことで、本来の豊かな質感の声を引き出しています。
ご質問などあれば、お気軽にお問い合わせくださいね。
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