クライアントさんにお伝えすることは
実に多岐に渡ります。
そんな中でとても重要なことのひとつが、
『足裏に身体の重みを委ねる』
です。
このことが身体や呼吸をラクにし、
豊かな発声にもつながるとても大切な
ポイントなんです。
大方の人は前後幅20センチ台の足裏で
自分の身体を支えています。
そして、足裏は様々な動きの際の
きっかけとなっています。
「足裏が地面に着いてるんだから、
委ねるなんて当たり前では?」
とあなたはお思いになるかもしれません。
ですが、意外と委ねられていない方が多い
という印象を私は抱いています。
足裏は、植物でいう「根っこ」に当たります。
植物は、地中に根がしっかり張ることで、
その場にスクッと枝を伸ばすことができ、
ある程度の風に悠然とそよぐことができます。
対して、人間は自由に動くことができます。
それは人間のメリットではありますが、
その分「根っこ」の存在をしっかりと
感じる機会がなかなかないというのが
実際のところではないでしょうか。
足裏に身体の重みを委ねるということは、
全身くまなく脱力できているかどうかが
鍵となります。
足裏に身体の重みを委ねられると、
それだけ地面(床)としっかりとした
コンタクト(関係性)を築けます。
地面との関係性がしっかりすればするほど、
心身が安定することにつながりますし、
様々な動きの初動から質が上がります。
ひいては、全身にハリをもたらします。
スポーツをされる方なら瞬発力を上げたり、
歌う方ならより自由に歌うための強力な
サポートになったりするのです。
ところが、「地に足を着く」ことを忘れ、
「肩肘張る」ことに慣れてしまいがちな
状態にあるのが我々現代人です。
例えば、肩などに力が入りがちな人や、
腰痛や膝痛などをお持ちの方は、
ほぼ間違いなく足裏に身体の重みを
委ねるということの実感が弱いです。
電車がさほど揺れてもいないのに、
つり革や手すりをギュッとにぎりしめて
立っていたりしませんか?
床にある物を持ち上げようとする時に、
上半身や腕力で持ち上げようとして、
腰などに負担を感じたり痛めたりした
経験はありませんか?
呼吸がいつも浅く苦しい感じがしたり、
肩で呼吸していたりしていませんか?
もしいずれかに心当たりがあるとしたら、
足裏に身体を委ねる感覚を育てることが
大いなるサポートになりますよ!
また、地震や不安定な地面を歩く時に
上半身を中心に緊張させがちで、
心理的に不安定になりがちなのは、
正に足裏と地面との関係性の欠如です。
いろいろな面で「激動の時代」で、
様々なことが揺れ動いている今こそ、
身体の「根っこ」の感覚を養うことは
生きるための支えになると感じています。
それだけ「地に足が着く」ことが大切というわけです。
あなたは、本当に地に足着いていますか?
こんなことを書いていると、
「人生、地に足着いて生きているか?」
という声が聞こえてきそうですが、
それは別問題かもしれません……(^^;)。
「Groove&Flow」では、足裏に身体の重みを委ね、身体・呼吸・発声がよりラクで自由になるための様々なアプローチを提供しています。詳しくはこちらからどうぞ。
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