声の質感についての表現で、
「声が硬い」
というものがあります。
正に表現通り、声がカチカチした印象で、
耳に届く時にアタックを感じるような質感の声です。
歌や演劇などの現場に携わっている方の中には、
関係者の方からそう指摘された経験があったり、
ご自身でどこか声の硬さを自覚していたりして、
トレーニングに励んでいる方もいらっしゃるかと思います。
例えば歌でいうと、
高音部分になると急に音が硬くなる
というのが課題になっている方は少なくないと思います。
「声が硬い」状態というのは、ざっくり言うと、
『声を必要以上に力を使って(無理して)出している』
という状態です。
現在、歌や役柄などに応じて意図的に出せていて、
声帯も傷めたりしていなければ問題ないと思います。
ですが、意図とは別に声が硬くなってしまう場合は、
喉周りも含めて身体のあちこちが過緊張していて、
『がんばって声を出そうとしている』
状態です。
では、どうすれば硬さが外せるのでしょうか?
何かしら発声法やテクニックを学ぶのも
必要なことだと思います。
ですが、私はまず、
身体にある緊張に気付きゆるめていき、
本来のラクな状態を再発見すること
が大切なファーストステップだと
捉えています。
それがない中で発声法やテクニックで
声の硬さを取ろうというのは、
演奏者の技術で楽器の調律・調整されていない
ところを補おうとするようなものだと思うのです。
声を出す楽器である身体が“鳴りのいい”状態に整えば、
響きがある声がスムーズに出るようになり、
自ずと声の硬さは取れていきます。
「声の調律」は、アメリカ発祥のボディワークである
「ロルフィング®」やドイツ生まれの発声のための呼吸法
「アーテム・トーヌス・トン」をベースにした、
声を出す楽器として身体を捉えた施術やレッスンを通して、
響きある豊かな声が出るように導いていくセッションです。
歌や演技など、声を用いる様々な表現の場面における
身体面からのサポートも行っています。
「声が硬い」状態を改善したいと思われている方は、
「声の調律」のセッションを通して身体を楽器として
捉えて整えていくことから始めてみませんか?
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