「張りのある声」ってどんな声?〜「声の張り」と「声の大きさ」の微妙な関係〜(2)

(1)の続きです。

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(1)では、「張りのある声」の定義が

人によって微妙に違いがあり、その背景には

『「声の張り」と「声の大きさ」との関係性』

にあると私が見出したことについて書きました。

 

では、

『「声の張り」と「声の大きさ」との関係性』

についてより具体的に見ていきましょう。

 

一般的な共通認識として、

「張りのある声」は、自信に満ちていたり、

エネルギッシュなイメージで、

「張りのない声」は自信が感じられず、

元気もないイメージだと思います。

 

そんな中、体育系の部活や営業研修のような場面で

「おい! 声をもっと張れよ!」

という表現が使われます。

 

この場合は、まずは大きな声を出すことが

「張る」ことを意味しています

 

確かに、張りのある声というのは、

比較的声が大きい場合が多いでしょう。

 

ですが、私は

「声が大きい=声に張りがある」

という公式は成り立たない、

と捉えています。

 

実際、今回私が読ませていただいた

「張りのある声」について書かれた

声の専門家の方々の大多数、

特に歌唱指導されている方は、

私と同様のお考えのようです。

 

この辺りが混同されてしまうと、

例えば「声に張りがない」と悩まれている方が

闇雲に大きな声を出して喉を痛めてしまったり

することが起こらないとも限りません。

 

あくまでも「声が大きい」というのは結果です。

仮に声のボリュームが大きくなかったとしても、

「張りがある声」だと感じる声はあります。

 

それはどういう声かというと、

「響きがある声」

です。

 

声は空気の振動であり、波動です。

そして、声に響き(倍音とも言えます)がある程、

空気中を伝わり、結果的に「通る声」となります。

 

「響きがある声」が出るには、テクニック以前に、

全身に必要以上の緊張を抱えておらず、

しなやかで自由な身体であることが必須です。

 

言い換えると、楽器として「鳴りのよい」状態であることです

 

ということで、身体を声を出す楽器として捉え、

「声の調律」というセッションを提供している者として、

「張りのある声」を以下のように定義すればよいのでは、

と私は感じています。

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「張りのある声」とは、

『響きがあり、通りがよく、耳心地がよい印象の声』

『結果として、その人の自信やポジティブなエネルギーが感じられる声』

であ

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声というのはご存知のように目に見えません。

ですが、確実に存在しているものです。

 

そんなものゆえ、言葉で表現しようとしても

完全に定義を一致させる方が困難というものです。

 

そして、この記事で書いてきたことは

あくまでも「声の調律師」である私の私見であって、

この考えが絶対だとは思っていません。

 

とはいえ、私はもう少し明確に定義した方が、

こと「声に張りがない」と悩んでいる方や

「張りのある声」を目指している方にとって、

一筋の光となると感じたことから、

今回の記事を綴りました。

 

あなたはどうお感じになりましたでしょうか?

もし、あなたに一筋の光が差したとしたら幸いです(^^)。

 

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